グレッグ・ポポビッチHC「3ptによってバスケットボールは美しくなくなった」
かつてトライアングルオフェンスでCHI、LALを優勝に導いた名将、フィル・ジャクソンは3pt嫌いで知られるHCの一人。
そして、長らくSASのHCを務めるグレッグ・ポポビッチもその一人。
そのポポビッチHCの3pt嫌いについて、NewYorkPostが記事にしていましたので紹介。
SASのグレッグ・ポポビッチHCは現代NBAのファンではない。その理由は3ptへの過剰なフォーカスだという。
「現代のNBAでは3ptに重点が置かれている。それが統計的に正しいと証明されているから。試合後に皆がスタッツシートでまず初めに見る項目は3pt。自分のチームが3ptを決めて、相手が決めなければそれで勝ち。リバウンド数もターンオーバー数もトランジッションディフェンス数も見ないし、もはや気にする必要もない。それだけ3ptのインパクトは強く、皆のプレーがそれを証明している。」
これまで5回の優勝経験(1999、2003、2005、2007、2014)を誇るポポビッチHCは3ptゲームに適応はしてきたが、好んではいない。彼のチームは今10勝11敗でウェスタンカンファレンス12位に沈んでいる(12/5時点)。ラマーカス・オルドリッジ、デマー・デローザン、ルディ・ゲイを中心選手としているSASは3pt試投数でリーグ28位(下から三番目)に位置している。
「私は3ptを20年間嫌ってきた。だからいつも冗談で言ってるのは、じゃあ4ptを作ればいいじゃないかってこと。皆3ptが好きなら、4ptを気に入るに違いない。5ptなんてできたら飛び跳ねて喜ぶだろう。(その人たちにとったら)素晴らしいことだろう。だけどそれはもはやバスケットボールじゃない。美しさがない。だけどそういうものだし、対応していくしかない。」
ポポビッチHCは3ptゲームがもたらしたインサイドゲームの破壊にも言及。
「インサイドゲームは壊された。現代NBAではダウンヒルプレイヤー(ドライブができる選手)、ペネトレイトから外にキックパスが出せる選手、スイッチディフェンスができる選手、小さな選手を守ることができるビッグマンが必要になっている。」
美しいボールムーブメントでディフェンスにギャップを作って簡単なシュートチャンスを作り出すのが特徴のSASオフェンス。
3ptがあればそのようなオフェンスが必要なくなることに抵抗があるのでしょうか。。
と言いつつ、優勝した2014年はダニー・グリーンとかマルコ・ベリネリとか3pt打ちまくってた気がしますけどね。
【絵】ブロック。